Interlude 〜 狂い咲く吐息、涙色世界。〜

May 17 2008 23:48:11

破裂しそうな魚。
嬉しそうな、涙色世界。

暗闇、時間差で現れる夢時間。
吐息は、水色に溶けた彗星のかけらになって、

斑模様に咲いた溜息が漏れる。
その溜息の持ち主は、闇。

狂い咲く吐息、涙色世界の中心は、
すべて、枯れた花びらで出来ていて、

軽く手を触れただけで、パリンと音をたてて崩れていく。
夕闇を砕いた音符が、高い音階で騒ぐ。

その振動で崩れていく枯れた左手。
    (くすり指の神話を知っているかい?)

あなたには、何色に見える?
その夢時間、涙色世界の螺旋の中心、
暗闇、涙のエッセンス。

さぁ、代謝して。
悲しみを、孤独を、希望を、世界を、涙を、約束を、

さぁ、

さぁ、さぁ、はやく。

  はやく、消えて。砕けてしまえばいいよ。
そう言って、彼は、溜息を砕いた。

blog_5 - 11

死がふたりを別つまで、、、。

Apr 26 2008 17:04:03

until death do us part……

きみは、知っているのかな。
この言葉の本当の意味。

死がふたりを別つまで、、、。

この言葉は、生涯を共に過ごすことに対する誓いじゃないんだ。

たとえ、ふたりが離れていても、
その心の中に、

彼の、こころのなかに、
きみのこころのなかにね、

きみがいる。
彼がいる。

彼がたとえ、この世界から、
マテリアルワールドから、消えてしまっても、

きみのこころの片隅にでも
彼のかけらが残っていれば、

彼は

きみの世界のなかで、
きみとずっと一緒にいるんだ。

だからね、ずっと一緒なんだ。
もう寂しくない。
悲しくない。

もう泣かなくていいんだ。

こころの壁はこれで消える。
これで消える。

ずっと忘れないって、言ったきみならわかるよね。
彼はずっと、こころのなかにいる。

ずっと一緒に。

たとえ、
忘れてしまっても、
彼は、きっと忘れない。

until death do us part……
死がふたりを別つまで、きっと忘れない。

覚えていて、
ねぇ、きみ。覚えていてくれるなら、嬉しいな。

ここは、せかいのはて、
どんな願いも叶う、ワンダーランドだからさ。

blog_5 - 10

さよなら、悲しみ世界。さよなら、憂鬱列車。

Apr n26 2008 15:28:01
 
4つの瞳で歩いた道を
ひとりの彼が歩いていく。

中央に向かって、渦を巻いていく世界。
「悲しみ発、憂鬱着」の列車に乗ってさ。

切符は赤い糸の切れ端。
もう、どこにもさ、帰れないよ。

切符はひとつ。
片道切符。

だってさ、しかたないんだよ。
ないんだよ、切符がね。
ひとつしかね。
ないんだよ。

だからさ、、、うれし、、(途中で声がとぎれる。)
わからない、、ん、、

(これ以上聞き取ることは出来ません。)

真っ黒な列車は、闇夜に紛れて、何も見えない。
センチメンタルがこだまする。

響いてく。 「おいで。」

反響する渦巻きの中、
聞こえない。

音のない。
見えない。
もう会えない。
だって、片道切符だから。

バイバイ。
真っ赤な糸。

切れた片方を途中の夜空で見上げる。
真っ赤なアンタレス。

乙女座には、縁がないな。
天秤座なら、笑っていて。

さよなら、悲しみ世界。
さよなら、憂鬱列車。

センシティブな満月が笑ってる。
結局ね、最初から、こうなるってシナリオに書いてあった。
知っていたのに、見えないふりをしてた彼はバカだな。

演じているつもりなんだよ。
いつまでもね、魂なんてないくせにさ。

だから、拍手してやろう。
喝采を贈って見送ろう。

悲しみ発、憂鬱着の列車。
赤、白、黒の世界に。

声に出して名前を呼んでいる。
ひとりだけの列車。
車掌もいないのにさ。

彼には見えていないんだ。
渦巻き世界。

悲しみと憂鬱の渦巻く世界がさ。
またひとりになった、

え、それは違うよ。
最初からひとり。
最後までひとり。

ちゃんと切符に書いてある。
シングルシート。

彼一人のためだけの列車。
さよなら、
バイバイ、

バイバイ、バイバイ、さよなら、

シュガータイム。

Apr 08 2008 15:29:14
 
雨が降り続いている。
朝から、ずっと、こんな調子だ。

頬に当たる水が冷たい。
土砂降りの雨だ。

(だからって、何も変わらないんだよ。)

あの人は、雨が好きで、
外を歩くときも、雨に濡れながら歩いた。
シロップは嫌いで、いつもシュガーを頼んだ。
線が好きだと言った。
細い線が好きだと言った。
でも、でも、何も変わらない。

伝えて欲しいんだ。
誰でもいい、
涙でもいい、風でもいい、
夢でもいい、
傘でもいい、
もう誰だって、何だっていいんだ。

伝えて欲しいんだ。
きちんと伝えて欲しいんだ。

あれは、夢じゃなかったって。
あれは、偽りじゃなかったって、
あれは、ねつ造じゃなかったって、、、。

だから、さ、、、

時間になって
とめどなく流れていこう。

(アンドゥトゥロワー)

暁、闇の世界。始まりは白くて赤くて黒くて、機械仕掛けの城。

Jan 28 2008 13:52:42
 
今朝、
空は白くて
小さな羽が舞った。
夢でさえ見たことのない
白色だった。

だってさ
本当に真っ白だったんだ。
絵の具やひかりよりもね。

何もかも白くなればいいと願った。
そして、僕の手には
血のついたナイフがあった。
ナイフは何に使ったんだろう。
僕には記憶がない。
(記憶は記録だよ。と誰かが囁いた。)

目の前には右目をえぐりとられた自分が笑いながら
ずれた指輪を直している。

その僕が言う。

「ねえ、闇。今日の雪は特別に美しいと思わない?」

三秒の沈黙。

暁は僕の返事を特に待つこともなく
さらに言う。

「白い雪とオレの血の赤色が混ざりあって、
何かの模様に見えない?
…ああ、そうか。
そういうことか。
闇、この模様は俺達の関係の縮図だよ。」

そう言うと暁は
その模様を踏み潰して消してしまった。


僕らは二人でひとつ。
ガフの部屋には玉座が二つある。

暁は僕の闇の中へ入り
少し眠ると言って沈黙した。

残ったのは
誰のものでもない影のような僕と
白色と赤色。

誰かに見てほしい。
誰かに溶かして欲しい。
誰かに染めて欲しい。

何ものにも汚されない黒色。
闇の総体に。

赤色、白色、黒色。
僕のせかいのはて。
僕の見える世界。

見上げると
雪は雨に変わっていた

僕の目に落ちてきた雨が
涙のように降って
僕は暁と同じように
笑いながら
泣いた。

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失色。

Apr 21 2008 16:31:50

固い殻の卵のような
割れ方だった。

破片は強化ガラスのように
細かくバラバラになって、近くやとんでもなく
遠いところまで飛んでいった。

ただ、割れる音だけが静かに低くて
ズーンと聞こえるか、聞こえないかくらいの音量で
すっと鳴って、すぐに止んだ。

破片はその後も意思があるかのように
飛散し続けた。

誰もすべてを集めることができないように
意図的にバラバラに飛んでいくみたいに。

それは悲しい出来事だった。
彼は破片を集めて
元に戻さなくてはいけなくなった。

たぶんすべてを集めても
元には戻らない。

なんとなくわかった。
でも、戻さなくてはいけない。
他に選択肢はない。

だけど、元に戻しても
また壊すだろう。

あれはとても美しい瞬間だった。

あれに魅せられてしまった。
壊すだろう、何度でも。

壊れる瞬間のあの美しい悲しみを知っていれば誰でも。
(壊れたままにしておくといいよ。
 いつか本当に自分自身を壊すから。)

やがて、またあの瞬間がやってくる。
それが奪っていく大切なものを悲しみながら。

晴れた冬の黄昏みたいに美しい夢みたいな瞬間だ。
(やっぱり沈んで切って
 焼き尽くしてしまおうか。)

春の憂鬱みたいな空想じゃなくて
絵空事のような世界で
流れる時間の本当は見えない塊の光る大切な繋がりみたいに。

(切って裂いて
 そのあとに花が咲くから。)

その花の色は失われている。
(彼はドライフラワーが好きだ。)

最果てな感覚とメッセージを送り続けるから。

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