2009年7月2日、曇り。

空が見えないから、という理由で
君がここから出て行ったのは僕にとって生涯忘れられない悲劇だった。
残ったのは君の香り。
それは蜉蝣のように儚くて
梅雨の曇り空のようにありきたりなものだった。

 

blog_2 - 069

2009年7月1日、雨。

雨、おとなしく晴れましょうかと空が言う。
雨なら濡れて帰りましょうと闇が言う。
二つに分かれた僕ら、暁と闇。
二度と出会う事のない二人。
鬱に消えて二度と戻れない二つの僕ら。
さぁ、帰ろう、世界の果てへ。

 

blog_2 - 068

心罪/夢現 33

さよなら、老人よ。
ぼくの書いたものを読んだのなら、ぼくのことを思ってくれ。

by Le Comte de Lautréamont(Les Chants de Maldoror/Chant 1)

死んだ四季の目に浮かぶ記憶の泡沫は
宙を数秒舞うとその透明な体を持ち上げて空に消えていった。
淡い痛みが四季の目を覆って
痛みに耐えながら目から流れ落ちる赤い血は
四季に残った最後の体温を奪っていく。
四季の体は鏡のように冷たくなって四季の命の終わりを
鮮やかに告げた。

さよなら、輪廻。
さよなら、涅槃。さよなら、きみ。

 

blog_2 - 067

2009年6月29日、曇り。

曇り空には鬱が似合う。
昨日の予報通りに朝から鬱だった。
けれど、午後から変わり鬱はどこかに消えた。
代わりに夜は雨。
梅雨の季節、ここはまだ6月の雨。
明日の気持ちは知らない。
夢に聞いてみよう。
blog_2 - 065

2009年6月28日、曇り。

今朝は憂鬱な夢で起きて、
鬱だったからもう一度眠ったら、
また憂鬱な夢を見た。
クスリが効かない。
クスリが効かない。
クスリが効かない。
クスリが効かない。
クスリが効かない。
クスリが効かない。
クスリが効かない。
クスリが効かない。
クスリが効かない。
I want a needle.

 

 

blog_2 - 064

2009年6月27日、晴れ。

ペルシャ砂漠みたいに陽炎ゆらゆら。
この世界の反対側の夜を思う。
星を数えて月を見上げて僕は砂に潜って眠る。
砂の粒子に分解されて
僕はサラサラと落ちていく。
星の数程悲しみがあって
ひとつひとつ彗星になって流れていく。
そのひとつにきみがいた。
きみの目の中に映らない僕がそこにいて
雨に濡れたまま傘を下げている。
どうして傘を差さないのって聞いても
きみに僕の言葉は聞こえない。
きみの濡れた髪を拭いてあげる。
きみの濡れた目を拭いてあげる、
僕はここでいつも待っていて誰もこない誰かを思っている。
こうして僕は壊れていく。
こうして僕は終わっていく。
さあ、いこうよ。
さあ、逝こうよ。
さあ、行こうよ。
雨に濡れたまま太陽に照らされて乾いていくまで。
blog_2 - 063

2009年6月26日、晴れ。

今日も晴れて暑くて額に汗がしたたってキードードに落ちた。
濡れたキーにティッシュを当てて吸い取る。
僕の記憶に滲んだ君も吸い取ってくれたらいいのに。
青く滲んでいく。
白い手すりにつかまって冷たい感触に気持ちを苛立たせながら
僕は降りていく。
青く滲んでいく遠くの下を見て悲しんでいるのは誰だろう。
僕の心に入ってくる感傷と痛みに
ちくりと刺されながらどんどん降りていく。
失くしたものを数えながら足音を響かせながら
反響する足音で階層の高さを知る。
ぐるぐると巻いた螺旋階段を何処まで降りていけばたどり着くのかわからない。
それに何処へ行こうというのかわからないでいる。
僕はこうして太陽と反対に沈んでいく。
それが最終的に何処へ向かうのか本当は知っている。
舌を噛んで口内に滲む血の味に鉄を感じながら
僕はそれとなく噛んだ場所を何度も噛む。
blog_2 - 062

2009年6月25日、晴れ。

体温が高いと思ったら、
外気温が32度あって、日差しの強さに軽く目眩がした。
僕は半袖だけっていうのが嫌いだから
薄いカーディガンを羽織る。
暑い。
もうすぐ夏になる。
雨が降って秋がきて冬がきて雪が降って、、、
また大嫌いな春がくる。
繰り返す輪廻。
このまま梅雨ならいいのになと思う。
雨に濡れているほうがいい。
雨が僕に浸透して深く染み渡っていく。
雨は僕に何を思うのか。
悲しみとも切なさとも違う冷たさの感傷。
明日も雨降るだろうか。
降るといいな。
君もそう思うだろ?
雨、好きだって言ってたよね。
このまま雨になればいい。
曇りのち雨は僕の心で二つに割れていく。
心はいつも雨で、濡れたまま乾かない想いだけが滴って降り続き
深海のような水たまりを作る。
僕はそこに沈んでいく。
溺れる。
落ちていく。
もう僕に戻れない。
それでもいい。
息途切れて死んでもいい。
水中に沈みながら手足を激しく動かして
僕は絶望に沈んでいく。
blog_2 - 061

2009年6月24日、晴れ。

夜は静かに終わり告げて、
朝はせわしない鳥の巣のような目覚めだった。
もう六月だというのに風が冷たくて
これが梅雨の始まりなのかわからない。
夜はさらに冷え込んで
一人で悲しみを迎えて死にたい気持ちを
迎えようとしていたのに
今夜は死にたい気持ちがない。
どうしてかわからない。
眠りの入り口で遊んでいれば
誰かがやってくるかもしれないと
ベッドのヘッドにもたれかけながら
ナインストーリーズを読んでいた。
退屈な話しだったけど
忘れられないような言葉が沢山あった。
言葉は繋げていく順が変わるだけで
意味が大きく変わってしまう。
だから、言葉を発するときはそのときの景色や
情景を間違いなく伝えようと思った。
きみのために。

 blog_2 - 060