悪の園。

至上の愛は永遠に飢え
我らが愛するものは 一つの影。
若い日の金色の夢が亡びた時
わがためには親愛なる自然も亡びた。
故郷のこれほどのはるけさを
喜びの日々には お前は知らなかった
あわれな心よ 故郷をお前は問いたださない
その夢ばかりでは足りぬとしても。

(Friedrich Hölderlin / An die Natur)

海の深く深淵にはわたしたちの記憶が化石となって堆積している。
海は広くて深いから私たちすべての記憶を地層として残す。
残すとは言っても思い出に残すのとはぜんぜん違う。
間違わないでほしい。
記録として残す、でも、だけど再生はできない。
解析はできない。そういう仕組みなのだ。
ただ断層の縞模様を作るひとつまみの砂として存在するだけである。
記憶なんて覚えていてもいいことなどないし、
過去にすがっても仕方ないのだからこの仕組みでいいのだ。
だから、私たちは記憶を古い順から海の深くに沈めて忘れてしまう。

※ただし、一つだけの例外を退いて。
(LIONHEART)

口紅がカップに付いたことが気になって、私は赤い唇の跡を目立たないように親指でなぞった。
私は親指をハンカチで拭いてから、彼の手の上に自分の手を重ねた。
彼は暫くこちらを向いていたけれど、彼の目に映っているのは私の後ろに広がる海だった。
私はこういうことでいいとずっと思っていた。
彼と会って彼が好きな海を見ている。
その目に私が映らなくてもそれでいいと思っていた。
だけど、本当は違った。
私を見て欲しかった。
私を愛して欲しかった。
私は我が儘だった。

だから彼を殺した。
悲しくて仕方なかったけど彼を殺した。
私は死にたい。
この宇宙が私には何の意味もない現象だから、
どうせいつか終わる宇宙なのだから。

昔の話だよ。
そんなこともあってか
私は殺し屋になって
言われるままに殺しまくって、
お金もらって、
新しい武器を買う。
それは私として生きていく上で
誰にも負けないために、必要なこと。
だから、私は誰にも負けないために、

悪になったのだ。

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投稿者:

暁、闇。 akatsukiyami

アンビエントサウンド、ヘヴィメタル、エレクトロニカ、ノイズなどに教会音楽などを組み合わせて作られる彼独特のサウンドは、ダークで重いマシンビート、繊細で妖艶な旋律、攻撃的なノイズで狂気と安寧、相反する二面性を表現する。オルタナティブ、ヘヴィメタル、ゴシック、インダストリアル、テクノ、エレクトロニカ、クラシック、様々な様式で構築されるコラージュスタイルのサウンドは、彼が考える架空の世界や架空の国の物語からインスパイアされた世界観からイメージされるコンセプトで作られる。彼にとって楽曲を作ることはその世界観から生まれる物語を表現すること。箱庭遊びのように。

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