レインメーカー、ティアドロップ、本当の私。

何を語るつもりか今宵、哀れなひとりぼっちの魂よ、
何を語るつもりか、わが心、かつては萎れていた心よ、
美しさのきわみ、善良さのきわみ、いとしさのきわみ、
聖なるまなざしでおまえを突如ふたたび花開かせた その女に?

Les Fleurs du mal XLII / Charles Baudelaire

私の部屋には沢山の人形があった。
それに私は一つずつ名前をつけて、いつも話しかけた。
当然、返事は来なかったけれど私は気にしなかった。
話し相手が欲しかっただけだったから。
私は16歳で学校が嫌いだった。
入学式が終わって三日も経たずに陰湿ないじめが始まった。
みんながまるでダーツをするように私を的にして中心に狙いをつけて矢を投げてくる。
だから、私は嫌だって言ったのに。
母親が私の進学校を決めるときに
私立のお嬢様ばかり通うステータスの高い学校だからと
ほぼ強引に決めて私はそこに入学させられたんだ。
友達なんて誰もいない。
家族と会わなけれな誰とも話しをしない日もあった。
要するに私はとても孤独な女の子で
沢山の時間を持て余していた。
それで私はあるウェブサイトを見ていたときに、
カタンドールを目にして一目惚れをしてしまったのだ。
それからは早かった。
カタンドールの購入資金は両親から与えられた16年間分の信託口座の残高を全て使い、
なくなったら父親にねだり、母親にもねだり、おじいちゃんにねだり、おばあちゃんにねだり、
もう誰もお金を出してくれなくなったとき
私の人形集めは終わり、人形一体一体に名前をつけて
一人ひとりの性格や年齢、性別、職業まで徹底的にこだわり
人形としてではなく一人の人間として扱えるように個性を持たせた。

人形は全部で16体あった。
名前はこれ、

永遠(とわ)
虚ろ
さよなら


女王闇
ジンロウ
語り
ミクニ

殺(せつ)
アンブレラ

椿
四季

さよなら、女王闇、冬だけが女であとは全部男にした。
年齢もみんなかけ離れているから、話し方も声も何かも違う。
私は学校では一人も見つけられなかった友達をこの部屋で16人も見つけたの。
それからはずっと自分の部屋にこもるようになった。
頭の中で友達と話しをしていたから。
そんな日々が二年くらい毎日続いて、気がつくと本当の私はもう死んでいた。

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投稿者:

暁、闇。 akatsukiyami

アンビエントサウンド、ヘヴィメタル、エレクトロニカ、ノイズなどに教会音楽などを組み合わせて作られる彼独特のサウンドは、ダークで重いマシンビート、繊細で妖艶な旋律、攻撃的なノイズで狂気と安寧、相反する二面性を表現する。オルタナティブ、ヘヴィメタル、ゴシック、インダストリアル、テクノ、エレクトロニカ、クラシック、様々な様式で構築されるコラージュスタイルのサウンドは、彼が考える架空の世界や架空の国の物語からインスパイアされた世界観からイメージされるコンセプトで作られる。彼にとって楽曲を作ることはその世界観から生まれる物語を表現すること。箱庭遊びのように。

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