さよならのこと。2

まとーーう、待ってよー。まとうー、ちょっと待ってよ、まとう。
後ろから走って追いかけてくるさよならの声に、仕方なく立ち止まってちょっと面倒くさそうに真冬は、はあ、と溜め息をついた。

>全くこの暑さには本当にうんざりだ。
>この世界から夏なんて消えてしまえばいい。

追いついてきたさよならが真冬に向かい合うと、
真冬ってさ、夏嫌いでしょ。絶対そうだよ。名前からしてそうだもん。あははは。と真冬を指差して笑った。

>つうか太陽眩しすぎだろう。

真冬は右手をゆっくりとまっすぐに上げると人差し指を太陽に向けてこう言った。
闇を返せ。沈黙しろ。燃え尽きろ。消え去れ。

あははは、まとうー、太陽なくなっちゃったら私たち死んじゃうんだよー。
まとうって本当におかしいんだからー。

>いいんだよ。それで。全宇宙からしたらこの銀河のうちの一つの恒星系が消えるだけだ。何にも影響ない。

ねえ、まとう、アイスクリーム食べにいこうよ。
さよならは真冬の右腕にしがみつきながら不機嫌そうな顔を覗き込んで笑顔で言った。

さよなら、暑いんだよ、くっつくんじゃねーよ。離せよ。そう言いながらも真冬はさよならから腕を離さなかった。
まとうー、アイスクリームー。いつものところー。行こー。
唐突に真冬が言う。
さよならー、お前俺が死んだらどうする。

(世界は果てしなく広いのに、自分と云う存在は思考に限定されている。)

まとう、、、、、、、何言ってるの。まとうが死ぬわけないじゃない。まとうは死なないよ。
バッカみたい。まとう。あはははあははは。とさよならは笑い転げた。
まとう、アイスクリームいこー。アイスクリームーー。
もしもだよ、もーしもーのことー。真冬がそう言い終わる前にさよならが遮って言う。

まとうは私が守ってあげるから何が有っても死んだりしないよ。
私には力があるの。だから私はその力でまとうを守る。

言い終わるとさよならはまた笑顔に戻って真冬の腕にしがみついた。

まとうーー、アイスクリームいこーーよーー。
はやくーーー。
わかったよ、だーから、あんまりくっつっいてくんなよー。
いやだよー。絶対に離さない。あははー。

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投稿者:

暁、闇。 akatsukiyami

アンビエントサウンド、ヘヴィメタル、エレクトロニカ、ノイズなどに教会音楽などを組み合わせて作られる彼独特のサウンドは、ダークで重いマシンビート、繊細で妖艶な旋律、攻撃的なノイズで狂気と安寧、相反する二面性を表現する。オルタナティブ、ヘヴィメタル、ゴシック、インダストリアル、テクノ、エレクトロニカ、クラシック、様々な様式で構築されるコラージュスタイルのサウンドは、彼が考える架空の世界や架空の国の物語からインスパイアされた世界観からイメージされるコンセプトで作られる。彼にとって楽曲を作ることはその世界観から生まれる物語を表現すること。箱庭遊びのように。

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