秋月、夢から嘘へ。

7th/October/2005/23:56
秋月のよる。

夜が涼しいから
ベランダで過ごす時間が増えた

時間がまだ早いと月があっちにある
月は夜景のビルの明かりより
何倍も強く光るから
見失うことはない

けれどそれは夜のせいだ

月は昼でも見ることが出来る
真昼の月も綺麗だけど
存在感の強さでは夜の月にかなわない
価値という意味じゃなくて

月の下でベランダの手すりにすべてを並べた
(月が照らす雲の形が次々に変わる)
手すりの端から端まで
一列にすべてが並ぶ
一列の後ろにもまだすべてを並べた
まだ足りないから
その後ろにもどんどん並べた
夢を見てるようにたくさんの色に囲まれる
(トンネルを抜けたところで忘れ物に気づくけど、もう戻れない)
すべてで溢れかえった手すりをしばらく眺めて
そのほとんどがいらないものだとわかった
(月は15センチ移動した)

すべてにはそれぞれに名前があった
それは大抵便宜的なもの
だから一旦奪った

改めて名前を付けようとして
適当な名前が思い浮かばないものは右端によけた

そのうちにどんどん右端が膨らんでいって
ベランダが傾きはじめた
(まだ隣室からは苦情がこない、
 ただ病気の魂がさっきからこちらを見て笑っている)

気が散りそうになる
いま誰か目覚めた
足音が近づいてくる
とりあえず無視した

なんの話だっけ?

そうだ、すべてについて
すべてに名前を付けなおしたあと
名前が思い浮かばなかったすべては
すべて右端に移した
(すべてすべてってややこしいな)
名前のないすべては
いつからそうだったのかわからないけれど
色を失って乾いていた
だから名前を奪ってベランダから落とした

名前のないすべては軽く押すだけで
簡単に落ちていった

ベランダの下を覗きこむと
すべては弱々しく風に吹かれながら
あちこちに飛んでいった
(風は本当に気持ちいい、そして少し寒い)

残ったすべては数える必要もないくらい少なくなった
たぶんこのくらいがちょうどいい
(淋しさはなにかと物々交換できないだろうか?)

月はあれから30センチ移動して
目の前にやってきた
つい見つめてしまう ずっと見つめてしまう
こういうのって、きれいさとかはかなさとかだろうかと
思ったところで、いまさっきそれらを
捨ててしまったことを思い出した

そうだね そういうことだね

(月が消えてなくなればいい、
 そうしたらもう自分にかえらなくてすむ)

捨てるってそういうことになるんだね

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15th/February/2015/18:12

夢がバレた朝日から逃れ午後になる丁度、猫が笑った。
アスファルトから立ちあがる陽炎が目に見える程光を歪ませている。
月夜にせがまれて僕はもう一度それを確かめる。
(やっぱり笑ってる。嘘!)
拙い願い叶えたら悲しい世界変わるかな。
(されど世界、故に世界。)

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投稿者:

暁、闇。 akatsukiyami

アンビエントサウンド、ヘヴィメタル、エレクトロニカ、ノイズなどに教会音楽などを組み合わせて作られる彼独特のサウンドは、ダークで重いマシンビート、繊細で妖艶な旋律、攻撃的なノイズで狂気と安寧、相反する二面性を表現する。オルタナティブ、ヘヴィメタル、ゴシック、インダストリアル、テクノ、エレクトロニカ、クラシック、様々な様式で構築されるコラージュスタイルのサウンドは、彼が考える架空の世界や架空の国の物語からインスパイアされた世界観からイメージされるコンセプトで作られる。彼にとって楽曲を作ることはその世界観から生まれる物語を表現すること。箱庭遊びのように。

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