冬の海は綺麗ね。と君が言った。
僕はその声に振り返る。けれど、君はいない。
僕はその声に振り返る。けれど、君はいない。
冬の海は儚くて綺麗ね。とまた、君が言った。
僕はもう一度その声に振り返る。
きみが
ほんの少しだけ微笑んだ。
そして、すぐに消えた。
世界の果ては、今日も真夏日で、
太陽に焼かれた僕の目に午後16時のスコールが降る。
ガラスの反射みたいに
きらりと光る君の爪が愛しい。
(ギザギザに光るリング。)
この世界でふたりで生きていこうよ。
たとえば、暗がりに
たったひとつ光った小さな閃光みたいに輝いていこうよ。
そして、本当の永遠を奪うんだ。
だから、君はそこで待っていて。
いつか、そこに落ちる星屑みたいに
僕が降っていくから。
そうだよ、これが君の世界で愛と呼ばれる現象。
そして、揺らぐ季節の儚い出来事。
けれど、心、温もりで包む心象。
(だから、もう、、、、、、。)