「恋人たち、蜉蝣とひきちぎられた羽根。」
19th/April/2008/13:08
歌うように、恋をした。
あれは、なんだったのだろう。
一瞬でわかりあえた。
深夜2時、夜の公園。
灯りに照らされた、遠くまで続く緑の芝生。
霧雨が降っていた。
小さな傘の下で、僕は君を見ていた。
あの瞬間を忘れない。
濃い深緑の匂いと、6月の雨の匂い。
何もかもが新しかった。
初めて出会ったときのような警戒心はなくなって、
何年も一緒にいたような感覚にひたっていた。
悲しみは、はるか遠く、21ヶ月後まで留保されていた。
あれはなんだったのだろう。
極彩色に彩られたせかいのはて。
知っていたよ。
そこにいたのは、僕ひとり。
誰も、何も、時間すら、僕を忘れていた。
そして、壊れた砂時計に
ひたすら砂をつめることしかしない僕。
その砂時計からこぼれる砂のおかげで、この砂浜はできた。
海はミクニのおかげ。
ミクニの流す涙のおかげで世界一美しい蒼い海が出来た。
ここは、誰も来ることの出来ない
世界一美しい浜辺。
僕だけの、せかいのはて、という国。
地図には載っていない。
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30th/December/2014/10:08
(そういえば、Vote有り難う。
きみは元気にしているのかな。
あれからもう何年経っただろう。時間が過ぎるのは本当に早いね。
これからどんどん冷え込む季節だから体調に気をつけて仕事頑張ってね。)
12月になってやっと降り出した雪のようにゆっくりと降りてくる暖かい風を受けて
僕は静かに死んでゆこうと思う。
なので、今日はきみに送る最期の言葉を選びました。
本当に陳腐な言葉なので可笑しくて笑うかもしれないけれど
真実に思った言葉を選んだので好きにしてください。
「悲しみの種類は沢山あるけど青色の悲しみだけ受け止めて、
それ以外は空に還して忘れて、
喜びは素直に全て受け入れて全力で胸に抱きしめて、
きみは大丈夫です。神様がきちんと愛してくれるからその道をゆけばいいよ。
一番目の芍薬へ。」
雪のち雪の日々の回想が重ねてゆくレースの飾りのように舞う雪は
とても綺麗だからこの目のシャッターでおさめて
きみへと続く電子の海へ流すのです。
どうか、きみへ届きますように、、、
さよなら、