ロマンシア。

12, OCT, 2714 20:16:06

私の一生をきみにあげるって誓ったのに
私は結局守れないんだ。
私の一生なんて大したものじゃないけどね。
それでも私にとっては一回きりの人生だったんだ。
それをきみのために使おうと誓ったから
私はきみを守るために
月軌道上空に衛星まで用意して
あらゆる方角からの攻撃を防いできたんだ。
私は元々殺し屋だったし
奴らがどんな手口できみを殺りに来るかなんて全部知っていた。
私がきみを殺すとしたら、と考えるだけで
100通り以上の考えが浮かんだ。
そのほとんどは衛星レーダーによって回避できたし
稀に腕利きが来たときだけは
顔を拝みたい程度の気持ちでそいつのところに行って
一方的に殺してやった。
私は本当に最上級なんだよね。
特別。
私は特別なんだってずっと思ってた。
それでもやっぱり上には上がいるもんなんだね。
私甘かったよ。
自分が一番だと本当に思い込んでた。
自惚れてた。
凄いよ。
あんなのがいるなんて
神様ひどいよ。
私は確かに人を沢山殺してきたし
裁かれるだけの罪はあった。
だからって、その罪をこんな形で
私に送りつけるなんて本当にひどいよ。
私を殺せば良かったのに!
私は死んでも良かったんだ。
私はいいのに。
(右目がなくなっちゃたよ。)

ライフルの音が聞こえたのは着弾から10秒後。
10km狙撃なんてあり得ない!
ずるいよ神様。
あいつ私も殺れたのに何もしなかったんだ。
わざとだよ。
わざと私を生かしてあの子の死体を見せつけたんだ。

きみの右目が吹き飛ぶ瞬間、その目に映っていたのは私。
私は倒れ崩れるきみをスローモーションで見ていた。
一瞬ですべてを失った。
きみを抱きかかえながら、自分の無力さ、弱さ、相手の強さを羨んだ。
私にもその能力があればきみを救えたのにって思った。
きみが死ぬなんて思わなかった。
きみを失うなんて思ってなかった。
ありえない、ありえないありえない。
嘘だ、嘘だ、嘘だ、嘘だ。
嫌だ、嫌だよ、嫌だ。嫌だよ。嫌だよ。
嫌なんだよ。本当に嫌なんだ。

12, OCT, 2722 20:37:13

私はいつものようにきみに話しかける。
ねぇねぇきみ、白と黒どっちが好き?
赤もいいよね。
ねえきみきみい、こっち見てて。
眼帯のきみはとても綺麗な剥製だった。
何年もずっときみを見ていた。
ずっと。ずっと。ただただ見てた。
ねえきみ、今夜はスターダストが降ってくるよ。
一緒に見よう。
(ごめんね。)

世界なんて大っ嫌いだ。
私のナンバーワンを奪うなんて。
あの子以外のものだったら、なんでもあげたよ。
私の命でもね。
だけどあの子だけはあげない。
そう言ったよね。
なのにどうしてあの子なの。
どうして。神様、どうして。
どうして! 
あの子だけは嫌だって、ずっと思って
今まで頑張ってきたのに、
どうしても欲しいものだったの?
神様。
教えて。
教えてよ。
教えて。
嫌なの。
神様、いないの?
私にはあの子しかなかった。
あの子がいない世界なんて私はいらない。
壊すんだから。
それでも良かったの神様?
本当に壊すからね。
私は絶対に許さないんだから。
こんな世界無くなっちゃえばいいんだ!
こんな世界なんて
きみのいない世界なんて
きみがいないと私は
私はだめなんだ。
私はきみに出会って初めて、この世界で生きたいって思った。
きみのために生きようって思った。
なのに全部奪うんだね。
私から全部奪うつもりなんだ。
させないよ。
私が私を奪うから。
この世界を道連れにね。
衛星を全部地上に落としてやる。
みんな死ねばいい。
みんな死んじゃえ。
私からきみを奪った世界なんて滅べばいいんだ。
滅べばいい。
なくなっちゃえ。

私は
もう死んでるんだ。

悲しいだけの世界なんて
そんな辛いの嫌だってずっと思って生きてきた。
でも、きみと出会って楽しいことを見つけたんだ。
きみが私を変えてくれた。
きみは私の太陽だった。
私を照らして暖めてくれた。

せめてきみの隣で死のう。
私たち地球で最後の恋人になるんだよ。
きみはもう死んでるけどね。
それでもいい。
もう二度と会えないけど
私、きみに出逢えて本当に幸せだった。
有り難う。

さよなら、バイバイ、(目を閉じて)

ねえきみ、
私の死ぬとこちゃんと見ててね。
私は死んでもきみが好き。
私ともう一度一緒に死んでね。
死ぬの怖いんだから。

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投稿者:

暁、闇。 akatsukiyami

アンビエントサウンド、ヘヴィメタル、エレクトロニカ、ノイズなどに教会音楽などを組み合わせて作られる彼独特のサウンドは、ダークで重いマシンビート、繊細で妖艶な旋律、攻撃的なノイズで狂気と安寧、相反する二面性を表現する。オルタナティブ、ヘヴィメタル、ゴシック、インダストリアル、テクノ、エレクトロニカ、クラシック、様々な様式で構築されるコラージュスタイルのサウンドは、彼が考える架空の世界や架空の国の物語からインスパイアされた世界観からイメージされるコンセプトで作られる。彼にとって楽曲を作ることはその世界観から生まれる物語を表現すること。箱庭遊びのように。

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