11月だった。
気がつくと、(世界各国の首脳が)この夢にかじりつくように見入っている。
いつのまにか、色々なものが変わってしまった。
(「確か、まだ6月なのに。」と呟く。とシナリオに書いてある。)
たとえば、
空は容赦なく、青く染まったし、
風は、素早く丁寧に、僕を悲しませた。
たとえば、 あのそよ風の吹く暖かな真昼の新月、
(気温18℃)
空はどこまでも青くて(端っこだけ、黒いのさ。)、
乾いた唇とのどは、話すべき言葉を忘れ、
あたまを支配するのは、憂鬱、憂鬱、憂鬱、色彩。
ちょうどいい、
このくらいの気温のほうが、
悲しみにふれやすい。
弱き心を持つものよ、世界中の恋人たちよ。
さあ、いま、悲しめばいい。
別れればいい。
それで、冷たい風があなたの頬を撫でたとしても、
それは、ほんの数秒。
それは、ほんの数日。
それは、ほんの数ヶ月。
それは、ほんの数年。
それは、
それは。
永遠に続く。
無言のパレードのように。
そして、これが
最果てのワルツなのさ。