24 JUL 2014 01:15:35
私の名前は「さよなら」。
あの人がつけてくれた。
名前らしくないけど、とても気に入っている。
私は沢山の人に名前を呼ばれる度に
「さよなら」と言われ続けてきた。
私はあなたから、何度も「さよなら」と呼ばれる。
そのことが名前だとわかっていても
私には、少し悲しい。
さよなら、意味は悲しいけれど、
響きは美しい。
あなたは私に優しい。
とても優しい。
愛なんてもう枯れたはずなのに
相変わらず優しいあなたが
私にはとても苦しい。
私はあなたを愛している。
あなたは私を愛していない。
それがわかるのは、
私がミクニの目を持っているから。
あなたが私を見ている。
けれど、あなたが見ているのは私の後ろの回転扉。
あなたはいつも私に優しくて愛がなくてもこんなに暖かい。
私はそれをずっと知っていた。
ただ、ただ、知っていた。
あなたのために私は
あなたのために私は
あなたが今一番欲しいものをあなたに贈ります。
でも、もう少しだけ待ってて。
もう少しだけ、こうしていたい。
もう少しだけ、
生きていたい。