失色。

Apr 21 2008 16:31:50

固い殻の卵のような
割れ方だった。

破片は強化ガラスのように
細かくバラバラになって、近くやとんでもなく
遠いところまで飛んでいった。

ただ、割れる音だけが静かに低くて
ズーンと聞こえるか、聞こえないかくらいの音量で
すっと鳴って、すぐに止んだ。

破片はその後も意思があるかのように
飛散し続けた。

誰もすべてを集めることができないように
意図的にバラバラに飛んでいくみたいに。

それは悲しい出来事だった。
彼は破片を集めて
元に戻さなくてはいけなくなった。

たぶんすべてを集めても
元には戻らない。

なんとなくわかった。
でも、戻さなくてはいけない。
他に選択肢はない。

だけど、元に戻しても
また壊すだろう。

あれはとても美しい瞬間だった。

あれに魅せられてしまった。
壊すだろう、何度でも。

壊れる瞬間のあの美しい悲しみを知っていれば誰でも。
(壊れたままにしておくといいよ。
 いつか本当に自分自身を壊すから。)

やがて、またあの瞬間がやってくる。
それが奪っていく大切なものを悲しみながら。

晴れた冬の黄昏みたいに美しい夢みたいな瞬間だ。
(やっぱり沈んで切って
 焼き尽くしてしまおうか。)

春の憂鬱みたいな空想じゃなくて
絵空事のような世界で
流れる時間の本当は見えない塊の光る大切な繋がりみたいに。

(切って裂いて
 そのあとに花が咲くから。)

その花の色は失われている。
(彼はドライフラワーが好きだ。)

最果てな感覚とメッセージを送り続けるから。

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投稿者:

暁、闇。 akatsukiyami

アンビエントサウンド、ヘヴィメタル、エレクトロニカ、ノイズなどに教会音楽などを組み合わせて作られる彼独特のサウンドは、ダークで重いマシンビート、繊細で妖艶な旋律、攻撃的なノイズで狂気と安寧、相反する二面性を表現する。オルタナティブ、ヘヴィメタル、ゴシック、インダストリアル、テクノ、エレクトロニカ、クラシック、様々な様式で構築されるコラージュスタイルのサウンドは、彼が考える架空の世界や架空の国の物語からインスパイアされた世界観からイメージされるコンセプトで作られる。彼にとって楽曲を作ることはその世界観から生まれる物語を表現すること。箱庭遊びのように。

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