せかいの限り。

Mar 24 2007 08:59:23

「最果てに行こう。」

(理由。 どうして知りたいの。他人には興味ないくせに。いいよ、教えてあげる。全部は長いから、原因になった最後の頃の話しだけ。
手紙を何度も書いたよ。二か月か一か月に一回くらい。返事はほとんど来なかったけどね。それは別にいいんだ。ただ、何度か手紙を出すうちに返事が全然来ないから、嬉しくないことをしているんじゃないかって思い始めた。喜んでくれていると思ってたから。ほら、僕、自意識過剰だから。何をしたら喜んでくれるだろうって毎日いつも考えてた。僕に出来ることは限られてたけど、時間だけはあったからずっとそのことばかり考えてた。彼女が好きそうなものを見つけたら、必ず買ってた。僕に出来ることはそのくらいしかなかったから。
彼女は本当は何が欲しかったんだろう。
僕は何が欲しかったんだろう。)

せかいに限りがあったとして。

限りある時間を自由に使うことを
許されたら、

きっと、彼は願う。

せかいのはてへ、行く。

そこは迷宮かもしれないけど
  ただの広場かもしれないし、

(見つけた。たぶん、)彼の妄想。念入りに構築した夢。それも最悪のパターン。

(うん、そう、ここにいるよ。張り巡られた罠の巣窟みたいなとこだよ。
一歩でも踏み入れたら全世界のハンターの標的にされる。
すぐに1番手が来るよ。
5分もしないうちにさ。きっと最初のハンターは狙撃でくる。
こっちの能力をまだ知らないから
なるべく近づきたくないのさ。
2km以上は近づかない。
2km遠くから狙撃されたら普通は気付く前に死んでる。
でもね、私はね、わかるんだ。
5km。これが私の戦闘範囲。
だからね、こっちはライフル構えて待ってて
頭が見えたらさ、トリガー弾いてヘッドショット。
バイバーイってね。
大変なのはそのあと。
それを見物してた奴らに私の性能見せちゃったわけだから
もうなんでもありの戦場になる。
こっちは弾がいくつあってもキリがないって。
嵌められたってやつさ。
でもね、これでも私、優秀でね。
殺し屋として世界一って言ってもいいくらいの凄腕なの。
私の使う弾にはね、ルージュの刻印が刻まれてるの。
特注だよ。身元が割れるそんな危ない証拠を残すようなバカなこと
殺し屋は普通しない。
殺したのは自分ですって言ってるのと同じだからね。
でも、ね。
私、殺し屋だけど、自分の能力とキャリアに誇りを持ってるからね。
殺し屋なんて何時死ぬかわからないからね。
私の記録を少しでも残したいの。
この世界に生まれ、到底かなわない世界に対して少しでも傷を刻んだ証として。
私はね、この世界が大嫌いだからね。
綺麗に見せてるショーウィンドーのガラスを割れるだけ割ってやるんだ。
って、こんなこと、今から私に殺されるあなたに言っても仕方ないよね。あはは。)

    バーン

 

    迷ったら いつも 空を見上げて
         太陽をさがす。 太陽に向けて 撃ったピストルは

       空気を切り裂いて 僕を ふたつに割る。

      迷宮なんて 最初から ないんだよ。

            夢から 覚めた夢をみる。

         それは 本当の目的地。
            死んで 生きて 死んで 生きて。

        迷ったら またきて。
               いつでも 開けておくから。

            けれど 所詮 夢。
        夢は 夢に帰る。
             深く 底のない谷の中。

                  夕暮れの3秒前。

私が死んでも泣かないでよね。
誰でも絶対死ぬんだから。
そういうときってきっと突然だろうけど、だから言っておく。
私、きみが大好きだよ。
絶対に幸せにならなきゃダメだよ。

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投稿者:

暁、闇。 akatsukiyami

アンビエントサウンド、ヘヴィメタル、エレクトロニカ、ノイズなどに教会音楽などを組み合わせて作られる彼独特のサウンドは、ダークで重いマシンビート、繊細で妖艶な旋律、攻撃的なノイズで狂気と安寧、相反する二面性を表現する。オルタナティブ、ヘヴィメタル、ゴシック、インダストリアル、テクノ、エレクトロニカ、クラシック、様々な様式で構築されるコラージュスタイルのサウンドは、彼が考える架空の世界や架空の国の物語からインスパイアされた世界観からイメージされるコンセプトで作られる。彼にとって楽曲を作ることはその世界観から生まれる物語を表現すること。箱庭遊びのように。

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