Dec 10 2006 06:46:26
目を開けたら 真っ暗だった
真っ暗は 濃紺のインクを
霧吹きでふりまいて
空間中に闇の微粒子が ばらまかれたような
濃密な 真っ暗だった
空間は広大で(見えなくても、なぜかわかる)
上を見上げると
ぽっかりと月が浮かんでいるように見えるのは
あれが この闇の入り口(出口)なのかもしれない
静まり返った空間に
サラサラ 音が聞こえる
サラサラサラサラサラサラ…
暗闇に目が慣れると
ぽっかりと穴があいた天井から地面まで続く
一本の細い線が見えた
細い線はチラチラと
かすかに光っているように見える
近づいて良くみると
細い線に見えたものは
細かな粒子の砂粒が天井から
一本の筋になって落ちている様子だった
その砂の描く 限りなく真っ直ぐな一筋は
サラサラと音をたてながら
少しずつ 少しずつ地面を砂で埋めていく
砂が落ちている地面には
ほんの少しだけ 砂の山が出来ていて
砂が その山に落ちるたびに
山を崩しながら ほんの少しずつ
積み上げられていく
そして 気がつけば いつか
砂の山は 砂漠になり
細い線は どこまでも続く デジャブになり
感覚の 砂漠 に降る 雨を
待ち続けている
雨
は
降りつづく
雨に 流された砂は
蒸発し 空に落ちて
また落ちる
繰り返し
繰り返し
繰り返し
どんな夢にも
砂時計は 狂うことなく
正確に 秒を 落とし 続け
(まったくの偶然と恐ろしいほど精密な感情)
サラサラと音をたてながら
砂に還る