Nov 10 2006 15:30:56
さっきから僕は線になって
普通なら誰も入ることのできない
狭さの中にいる。
その狭さは時間も空虚も空白だ。
(彼はなにを言っているの?)
(しっ! 彼は真実を語ろうとしているんだから)
空虚で細くて
でも信じて
ゆるやかな欠乏症にかかってしまったようですね。
きっと彼は細い線になりますよ。
よい線です。
先生、空白でもメールがうけとれますか?
空白には手紙さえ届きません。
では、どうやって彼と話すのですか?
(何代目かの夢の島から空虚の風がふいてくる。)
言葉は狭さの中で
とくに稀薄になる。
目には見えないし、すべてが忘却ですから
誰もそこにはいません。
灯りがもれてくるのは一本の線の反射です。