AM4:00の蝶は青い羽根を持つ。

blog_2 - 218

冷たいスープを退屈そうにかき回すように
言葉は無言で輪廻し続ける。
あの人にあげた芍薬がきみになり、あなたになったように
言葉は輪廻し続ける。
今日も深夜3時を廻る頃、言葉の再構成が行われている。
毎日の儀式のように淡々と進むその作業が
彼の意識を維持し続けるために必要だったことはレポートに記されていない。
冷たい目で見る冷たい景色を
別室でモニターする技師は腰回りにずっしりと肉がついた豚だ。
毎夜大量のドーナツを甘い珈琲で流し込みながら
画面をモニターする仕事の方がついでのように繰り返した報いだ。
モニターされる彼と豚のように作業する彼のどちらが
先に死ぬのか多少興味があったけど
僕は彼の意識と交替する時間がせまっていたので
早足で彼の部屋の壁をすり抜ける。
彼の吐く言葉に少しずつテンポを合わせながら
同じ言葉を呟いていくと僕はすんなり意識の壁をすり抜けて彼になる。
そして、僕は自分の名前をゆっくりと1文字ずつ囁いた。

か、た、り。

投稿者:

暁、闇。 akatsukiyami

アンビエントサウンド、ヘヴィメタル、エレクトロニカ、ノイズなどに教会音楽などを組み合わせて作られる彼独特のサウンドは、ダークで重いマシンビート、繊細で妖艶な旋律、攻撃的なノイズで狂気と安寧、相反する二面性を表現する。オルタナティブ、ヘヴィメタル、ゴシック、インダストリアル、テクノ、エレクトロニカ、クラシック、様々な様式で構築されるコラージュスタイルのサウンドは、彼が考える架空の世界や架空の国の物語からインスパイアされた世界観からイメージされるコンセプトで作られる。彼にとって楽曲を作ることはその世界観から生まれる物語を表現すること。箱庭遊びのように。

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