フレア/絶対領域。

南の風が吹く午前、熱帯の花が咲く深海では
相変わらずの僕のカタマリが房に口づけ嘘の愛を語っている。
両手いっぱいに広げた手に余るこの花はラフレシアという。
僕の嘘の源だ。
僕はこの世界のねじをまく。
深海の奥底、深淵の超深海底で
光あふれる太陽の世界のねじをまくのだから
神様は本当に物好きだ。
君たちのふれる指先の感覚、話す言葉の印象、
汗のしたたる胸元、それらはすべて僕が支配する。
まあ、それだってきみらは気づいていないのだから関係のないこと。
そうさ、僕はいつだってなんにだって関係がない。
これは絶対領域と呼ばれる僕の証だ。
僕と呼ばれる僕はここでは僕という人格が存在すると仮定して話している。
本当の僕には人格がない。
容れ物。

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Lecteur, c’est peut-être la haine que tu veux que j’invoque dans le commencement de cet ouvrage!

読者よ、君がこの書の書き出しへ呼び込んでほしいと願うのは、けだし憎しみの念であろう!

by Le Comte de Lautréamont(Les Chants de Maldoror/Chant 1)

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いつか知らないむかし、神様は自分の容れ物となる器を探していた。
けれど、器として完全なものはこの世界にはなかった。
だから、神様は工夫してそれを作った。

(悪い夢ほど繰り返す。)

僕の一番目のきみへ、
僕はきみへ特に言うべきことはない。

僕の二番目のきみへ、
血にまみれて僕にすがったきみ。
僕はきみを追い出したけど
あの時の傷は癒えたかい?
どちらにしてもきみは僕を裏切った一番目の人だよ。
ありがとう。

僕の三番目のきみへ、
きみに言うべきことは多い。
けれど、それはすべて忘れよう。
きみへ、僕はきちんときみを愛していたよ。

僕の四番目のきみへ、
いまはどうしているのだろう。
僕が死んだと思っているきみに話すべきことはない。
忘れてくれていいよ。

僕の五番目のきみへ、
きみはもう自分のことは自分でわかるはずだ。
きみの幸せは目の前にあるよ。
そのまま行けばいい。

六番、七番、八番、九番、十番、十一番、十二番目のきみたちへ
きみたちはただの犠牲者だ。

僕の十三番目のきみへ、
僕が初めて裏切ったきみ。
きみに謝るべきことは多いけれど、
それと同じくらいの言い訳を聞いてほしいな。

僕の十四番目のきみへ、
きみは僕と同じかそれ以上の人に愛されてほしいな。
頼むから自分の価値をもう少しよく理解して行動してほしい。
薬の飲み過ぎは良くないよ。

僕の十五番目のきみへ、
きみに話すことはまだたくさんある。
僕が人間に戻れたらそのとき直接話すよ。

見えない階段を降りて
見えない言葉を綴って
見えない彼方を眺めて
見えない何かを求めて

※時間だけが唯一僕の友達だった。

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投稿者:

暁、闇。 akatsukiyami

アンビエントサウンド、ヘヴィメタル、エレクトロニカ、ノイズなどに教会音楽などを組み合わせて作られる彼独特のサウンドは、ダークで重いマシンビート、繊細で妖艶な旋律、攻撃的なノイズで狂気と安寧、相反する二面性を表現する。オルタナティブ、ヘヴィメタル、ゴシック、インダストリアル、テクノ、エレクトロニカ、クラシック、様々な様式で構築されるコラージュスタイルのサウンドは、彼が考える架空の世界や架空の国の物語からインスパイアされた世界観からイメージされるコンセプトで作られる。彼にとって楽曲を作ることはその世界観から生まれる物語を表現すること。箱庭遊びのように。

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