心罪/夢現 35

欲はあらゆる種類の言葉を話し、あらゆる人物の役を演じ、
無欲なものまで演じてみせる。

by François VI, duc de La Rochefoucauld(箴言集)

言葉がもっと発達した時代だったら
この世界がきみにとって素晴らしい世界といえるか。
今以上望めばそれは何人も侵してはならない個人の絶対境界を越えてしまう。
きみはいい。僕はどうだ。
僕が望むのは何だ。

秘密のありかか、それとも、、
やっぱり、、、この世にないもの、、、、か。

それならいい。
これでいい。

閉じ込められていよう。
そっと隠れてみていよう。
冷たいリノリウムの床に裸足で小さくなって
凍えながら夜が明けるのを待とう。

ああ、来たよ。
あの人だよ。
あれが、

(しっ、黙って。見つかっちゃう。)

僕の夢、食べてる。
僕の夢、なくなっちゃう。

(黙って、聞こえちゃう。)

僕の冷たい左手。
特別な魔力で封じ込められた僕の時間。

(何回生まれ変わっても、きみは笑っていたよ。)

目を開けると闇。遠くに小さな光。
空間のない広場、僕はひとり噴水の下で踊る。

意識で出来たベンチに腰掛けて
吸った煙草はバニラの匂いがして儚い。
だから、もう一本煙草に火をつけてそれを吸い終わったら
どこか眠れる場所を探そう。
意識で家を作れるかな。

僕はここに置き去りにされた。
世界の反対側に。

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投稿者:

暁、闇。 akatsukiyami

アンビエントサウンド、ヘヴィメタル、エレクトロニカ、ノイズなどに教会音楽などを組み合わせて作られる彼独特のサウンドは、ダークで重いマシンビート、繊細で妖艶な旋律、攻撃的なノイズで狂気と安寧、相反する二面性を表現する。オルタナティブ、ヘヴィメタル、ゴシック、インダストリアル、テクノ、エレクトロニカ、クラシック、様々な様式で構築されるコラージュスタイルのサウンドは、彼が考える架空の世界や架空の国の物語からインスパイアされた世界観からイメージされるコンセプトで作られる。彼にとって楽曲を作ることはその世界観から生まれる物語を表現すること。箱庭遊びのように。

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