MACBETH:
Stars, hide your fires;
Let not light see my black and deep desires.
(星よ、明かりを消せ。俺の暗黒の野望にひかりを当てるな。)
by William Shakespeare(Macbeth)
穢れた世界と思う。
だけど、四季の部屋だけは落ち着く。
四季の帰りをいつのまにか待っている。
四季の部屋は甘い香りがする。
四季の吸う煙草のせいだ。
黒い煙草。
甘いバニラの香り。
バニラは死の香りだと四季は知っているのか。
四季はまだ死なせない。
(いつ?)
氷が、それ自身が春になれば溶けて
川へ落ちて海に流れていくことを知らぬように
自分の死のときを誰も前もって知ることはできない。
それが来たときには死んでいるから。
だけど四季、安心して、あなたは寂しくないわ。
私が見ていてあげる。
ずっと。
私の命は永遠だから。
ずっと死ぬまであなただけを見ててあげる。
(約束。)