何を伝えようともしない。
言葉が解体されていく。
雨という名前。
夜という名前。
闇という名前。
暁という名前。
どれも自分。
解体されているのは自分だ。
これ以上何を望む。
何を願う。
世界は沈黙した。
命のやりとりをしよう。
(命と引き替えに、何が望みだ?)
壊してくれ。
俺を壊してくれ。
何も考えず、何も怖れず、何にも揺れない虚ろにしてくれ。
(後戻りは出来ない。それでもいいのか?)
いい。俺は夜だ。
紺碧に落ちていくシューティングスター。
数秒で消えていく。
一瞬で燃え尽きる輝きになりたい。
あとはどうなってもいい。
虚ろは壊れてる。
虚ろにはなれない。
夜、お前がはじまりだ。
クスリが弱いんじゃないのか。
先生のクスリじゃダメだ。
クスリの手配ならしてやろうか。
今度は後戻りできないぞ。
どのくらい欲しい?
5g
ニードルも。
虚ろに会いに行く。
虚ろの分も用意してくれ。
ディズニー。シャネル。ありったけ。
来月、それでいいか?
なるべく早く。
世界、俺、馬鹿なことしてる?
(沈黙)