落ちていかないように歩いて、
階段を上れば、 見えなかったものが、遠くが見えてくる。
それは、感覚を麻痺させて
感情を平坦にならす。
階段を上れば、 見えなかったものが、遠くが見えてくる。
それは、感覚を麻痺させて
感情を平坦にならす。
遠くに見える美しい海は、物忘れを助長し
僕は、途中で立ち止まる。
虫の息の僕が虫の息の君に何を望むというのだろう。
願いは既に叶ってる。時間差で出逢った二人。
祈りを描く空は高く澄んで、
どこまでも続く世界の終わりまで僕を運んでくれる。
もう見えなくなった君はどこかで眠っていて
もういなくなった僕の夢を見続けているのかもしれないね。
(愛してる。)
いつまでも。言い続けるよ、きっと。
ばかみたいにさ。
その言葉しか知らないみたいに。
それでも、いい。
夢でもいい。
君の中でもう一度咲けるなら
椿でいい。
散って、腐って
土に還るなら、それでいい。
溶け合って、混ざり合って、粉々になって
君と僕はひとりになる。
ずっとひとりになる。
ずっと二人で孤独になる。