待合室で。

待合室で爪を磨いていた。
病院はたえまなく人が行き来していて
うるさくはない程度に慌ただしい。

窓を開けた。
三階に吹く風はもう既に秋で
ほんの少し肌に透明。

マニキュアの匂いがする。
誰か、どこかで塗ってるらしい。
(かすかに君の匂い。)

時間は過ぎていくのにここは何も変わらないまま。
先月と変わらない光景。

狂った誰かが置き忘れた日常みたいに
相も変わらず暮れる世界。

今日も夢。
明日も夢。
昨日も夢。夢、夢、夢。

いったいいつになったら、、、

(前に進むためには後ろに捨てるものが必要だ。)

捨てるものはもう残り少ない。
それが尽きたらこの世界もおしまい、か。

何もないような
だけど何もかも揃っているような部屋で
溜め息ばかりつくあなたは何を待っているの。

(3分後)

人間は言葉を発達させてきた。
人を知り、自分を知り、お互いを理解しあうために
言葉は必要だった。
けれど、いつか気付いた。
正確に伝えようとすればするほど
言葉は意味を失っていくことに。

言葉は嘘をつく。

君には僕の言うことが本当か嘘か見分けがつかない。
たぶん、自分でもわからない。
(それは仕方のないことなんだよ。)
どこまで行っても言葉の壁を越えられない。
それでも、君は願うだろう。
僕の本当の気持ちを。

いつかね、いつか言うよ。

言葉を使えば使う程に遠くなっていく君の背中に
いつか追いつけたら、

そのときに本当のことを言うよ。

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投稿者:

暁、闇。 akatsukiyami

アンビエントサウンド、ヘヴィメタル、エレクトロニカ、ノイズなどに教会音楽などを組み合わせて作られる彼独特のサウンドは、ダークで重いマシンビート、繊細で妖艶な旋律、攻撃的なノイズで狂気と安寧、相反する二面性を表現する。オルタナティブ、ヘヴィメタル、ゴシック、インダストリアル、テクノ、エレクトロニカ、クラシック、様々な様式で構築されるコラージュスタイルのサウンドは、彼が考える架空の世界や架空の国の物語からインスパイアされた世界観からイメージされるコンセプトで作られる。彼にとって楽曲を作ることはその世界観から生まれる物語を表現すること。箱庭遊びのように。

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