ゆらぎなくしてはあれだけの情報を取り扱うことはできない。
人の心ほど不安定なものはない。
それは嬉しいことでも悲しいことでもなく、
ただそういう性質を持っているというだけのこと。
明日僕が君を忘れたらどうする?
君との記憶をすっかり全部忘れてしまったら君はどう感じる?
昨日君が僕を忘れたことと一緒だよ。
君はもう僕を覚えてはいない。
覚えていない人を忘れることは出来ないね。
君は常に忘れられていく立場の人間らしい。
忘れられるのは辛いかい?
別に。
なんかどうでもいいやって。
好きにすればって感じ。
(窓閉めて。少し寒い。)
人は嫌いかい?
、、、、、、、、、、
人は嫌いかい?
くだらない。
人は嫌いですか?
、、嫌い。
自分が外に出て行けるとしたら何かしたいことはある?
外にでたら、、薬作りたいな。いろんな薬。綺麗な薬。
博士の元に戻ってくれるってことかな?
うん。超ー楽しみーー。いっぱい試薬あるんだってねーー。
試薬だけじゃない。
研究のためのあらゆるものが揃ってる。
はやくいきたいなーー。
ねぇ何時行けるの?
ガフの部屋を今開けてるところだから
中が空になったらすぐに君に入ってもらう。
ねぇ前のってどうなるの?
処理される。
処理って、、、具体的にどうするの?
さぁ、準備できた。
やるよ、きなさい。
うん。
あれがガフの部屋?
そうだ。
なんかゲーム機みたい。球体なんだね。
さあ、どうぞ。
これはもう君のものだ。
うん。
ん、、、、、ん、あたまが痛い。
(慣れるまでの辛抱だよ。)
(目を開けてみて。)
ん、眩しい。光が痛い。
んんん、、、、ぼやけてる。
誰? 綺麗な人。
あの人誰?
(あの人? あれは鏡に写ってる君だよ。)
え、これが僕?