さよなら、いつか見た夢。

16th/August/2007/12:48
Love Letter(共鳴する、壊れていく過程の時間について。)1/2

さよなら、いつか見た夢。
時間軸に沿って ぼくは 悲しんでみたよ。

  いい、それはすべて自由といわれた鳥かごの中の出来事。

  忘れていきます、そういうならば。

      いいこだね。

 ぼくは 悪い人間だ。(ふふ、人間だったの?w)

       殺して。(いやだ、苦しんで生きろ)

 共鳴している。なにかが。

      (亡霊?)

   壊してきたもの、きみは忘れられない。

      だから、魂を奪われた。
 では、この思考はなに?

     (くたばれ、カス)

  この思考は偽物なの?

        (???????)

   ランデブーをしたよ。(幻と?)
恋をしたよ。(鏡と?)

////////////////

20th/January/2015/00:16

虚ろが願ったのは最終的には何だったの。
虚ろって支離滅裂で、、それを遮って語りが言う。
虚ろは支離滅裂じゃないよ。
そう見えるのも全部演出しているのさ。
虚ろはずっと誰かとお花見に行きたいって言ってた。
お花見って、、桜のですか。
そうだと思うよ。
誰か一緒に行ってあげられる人いなかったんですか。
いたけど、誰でもいい訳じゃなく誰か特定の人がいるみたいだよ。
今年は行けるんですか。
どうだろうね。そうだといいね。

桜の花びらをマジックで描いた写真を
もう一枚違う色のマジックで描いた写真と見比べて
虚ろは変わらないな。
本当に可愛い。
もうすぐ桜の季節が来るね。
その頃にまた会いにいくからね。
待ってて虚ろ。
おやすみ虚ろ。

虚ろは、あーひまー、と煙草を吹かしている。
アンブレラに会いたいなー。
何してるんだろ。
アラームが鳴った。
もうそんな時間かー、寝よーっと。
そう言ってピルケースから何種類かの薬を出して飲んだ。
ベッドに入り横になって目を閉じた。
おやすみアンブレラ。

blog_5 - 125

虚ろの仕組みとせかいのはて。

5th/September/2007/21:08
虚ろの夢、22℃。

目が覚めると
泣いていたのは、虚ろ。
気温は22℃。

夢の記憶はないよ。

虚ろは、泣きながら、クスリをのまされる。
(きょうのクスリは、6種類で、青い錠剤が綺麗だった。)
点滴から何かを注入される。
(体に入っていく瞬間がわかるほど、痛い)

痛い。
と虚ろが言う。

液体にとろみがあるから、少し痛いけど、ちょっと我慢してね。
すぐに楽になるから。

なぜか匂いを感じた。
いつか嗅いだことがある、あの匂い。

言われたとおり、すぐに気持ちが楽になった。
涙も乾いて、いつもの自分に戻った。(いつもの自分って?)

ピアノが聴きたくなって、
曲を変える。
外は、雨が降っているだろう。
(この部屋には窓がない)

バスルームのスイッチを押す。
10分後にアラームが鳴り、機械が言う。

おふろがじゅんびできました。
どうぞ おはいりください。

ぼくは、黙って、煙草を吸いながら
今日の夢はどんな夢だったんだろうかと思う。

けれど、すぐにそのことを考えていたことさえ忘れてしまった。
バスルームに向かう。

新しい自分がそこで、待っている。
新しい虚ろ、ようこそ、穢れたせかいへ。

僕は、黒い傘を持って、壁をすりぬけて
雨の芝生の上を歩く。

雨は
ぼくと傘をすり抜けて、地面をぬらす。
ぼくと傘は、数秒で消えていった。

虚ろはバスルームで
僕の名前は虚ろ、と小さく呟いた。

天井のカメラが少し反応して、
こちらを向いた。

シャワーを浴びながら、
雨って、こんな感じかなと思う。

シャワーの温度は39℃、
そして、また、アラームが鳴った。

虚ろに降る雨は、暖かい。
外では、冷たい雨が降っていた。

//////////////

18th/January/2015/18:02

僕は胸に手を当てて悲しみの温度を計る。
指先が触れた一瞬で凍り付いた。
僕はそれをすぐに忘れてしまうから日付とともにコンピュータに記す。
猫が鳴いている。
高い音階でなる擬音のない悲しみが空も陸も覆っていた。
何もかもが灰色で景色さえ変えてしまう。
私がいない私の世界で私の願いを叶える世界。
ここは世界で最も儚く悲しみに満ちたせかいのはて。

私の悲しみ、どうぞご覧あれ。

虚ろの話しと初期化される記憶。

9th/September/2007/01:42
虚ろ(永遠。)1/2

       その花はマリーゴールド。
                虚ろが呟いている。
               マリー、まりー、まりー、まりー

       ふくろうはくちばしを失って、
            夜の端っこに帰って行った。

       深い森の祈りのような
            静かな囁きだった。

           きれいなものを汚すなんて
 ぼくにはできない。
      ぼくは穢れたものを排除するために いるんだ。

 消えればいい、穢れたものはすべて。
僕もそのひとつだ。死ねばいい。
       僕も誰もかれも皆殺しにしてやるさ。

  瞳孔の開ききった虚ろは、
          それだけ言うと、眠りの中に落ちていった。
                                        雨のように、雪のように。

                  ゆっくりと、ふラふらと。

   時間は真実と、対になっている。
      猫の声と同じくらいにね。

    涙のようにね。
       毛足の長い美しい猫。

         さっきとはなしがちがうじゃないか。
      船は夢の上を走るのとは違う。
           できるなら、八つ裂きにしたかった。

          感謝してほしいくらいだ。

       虚ろは、概念上の殺し屋。
       愛も夢も、希望も、絶望も殺す。

  しねばいい、みんなみんな。
      むしろ、ぼくが死んだほうがいいのか。

            勝手に死ぬことは許さないぞ。
      苦しんで生きろ。
       それが、さよならの伝言だ。

            ふらふらするな。
 くすりがきいてきたんだろう。

   解毒剤はないの。

             そんなものはない。
      いいから、少し休んだら。

     ふうん、きみたちも、あとで殺すからね。
          覚えておきなよ。

       9,8, 7
6
5
4
3

2

1
0
              どかーん。

   はい、死亡。 虚ろは幼児のように笑いながらはしゃいでいる。

    ウイスキーをロックでくれないか。
  しらふでいると、おまえまで、ころしてしまいそうだ。

////////////

17th/January/2015/17:21

どうしてまだ僕が生きているのかって。
僕はもうせかいのはてに着いたからだよ。
虚ろが砂浜を駆け回っている。
縦横無尽に走り回った足跡を波が寄せては返しひとつずつ消していく。
昨日の記憶に検索をかけると、きみの名前がずらりと並んだ。
一番上から四番目をクリックする。
世田谷通りのバス停できみを見送っている僕がいた。
虚ろは、ねー、さよならも呼ぼうよー、と大きな声で何度も僕に言う。
懐かしさと記憶の曖昧さを無視して何十と言う膨大なリンクをたどると現在のきみに出逢う。
(悲しみは年月では埋められないものも多数ある。)
視線が空からの俯瞰になって千本の針が僕に降る。
針は僕の背よりも長くて串刺しになった僕は血まみれでその場に釘付けにされる。
全身の痛みが最高値に達すると空港の表示板のようにパラパラと明日の記憶がキャンセルされていく。
記憶中枢にアクセスエラーの表示。
ディスクユーティリティで再構築すると、再フォーマットしてください、と表示された。
僕は記憶を全部捨てて新しくデータベースを構築するか死ぬかの二択を迫られる。
ディスクユーティリティの指示通りに再フォーマットする。
僕はもう死ぬの。
ああ、きみはもう死んでる。
再度、アクセスエラーが出てバックアップが全部消えた。
嘘!
そこで夢から覚めた。
さあ、行こう。虚ろを探しに。僕を殺しに。

blog_5 - 123

針のしずくと黒い雪のブックマーク。

11th/September/2007/06:07
針のしずく、夢のカミソリ。1/2

悲しみと悲しみと悲しみと悲しみが
連鎖していた。

(完治はしません。鬱も入ってるけど、人格障害、、、
これが難しいものが入ってます。)

クスリはまた増えた。
先生というか銀座のホステスみたいな
精神科医がいう。

あなたは生きづらい人格をもってますね。
失礼だけど、世渡り上手ではないでしょう。

そうかもしれません。
どうしたらいいでしょうか?

生活をまず改善してください。
夜は寝て、昼はちゃんと起きる。

先生、僕は昼はちゃんとシャワーを浴びて
着替えて外に出ますよ。
ただ眠くならないだけです。

溜め息。(これは先生の)

眠剤を増やしましょ。

先生、僕はラボナ以上のクスリじゃないと
眠れないと思うんですけど。

あの辺のクスリは依存性が高いからダメです。
この処方でいきましょう。
先は長いわね。

なぜか先生とセックスしてるイメージがわいた。
嫌悪感と吐き気がして、
目の前の万年筆で目玉を
貫いてやりたかった。

////////////

15th/January/2015/17:10

遠い昔、黒い雪が当たり前のように降る彼の国では稀に降る白い雪が珍重されていた。
それは毎年の1月15日に必ず決まって降った。
前日の夕方には外は白い雪を一目でも早く見ようとする見物客で賑わい
道路脇には夜店が隙間なく連なりに並んだ。
頬に当たる空気が痛い程冷たくなって、
時計の針が12時を越える丁度に白い羽のような小さな雪の欠片の大群がゆっくりと頭の上に降ってくる。
それを掬う子供達。それを見る大人達。
深夜にあちらこちらであがる歓声を聞きながら
手のひらを上げると熱で溶けた水の上に次々と重なって白い雪が降ってくる。
次第にそれは手のひらに積もり始める。
凍える手を我慢しながら降り積もる雪を眺めていると闇の平行の向こうから薄暗い明かりが射してくる。
そして一時間もしないうちに空が真っ白に染まる。
その日、白い雪は一日中降り続き、黒い雪を覆い隠して空と陸の境目を消して全部白くする。
それはたった一日のことだけれど毎年の中で確実に起こる現象だった。
それを今は皆が誰も知らない。
紀元前の大戦でその頃の資料が失われてしまっているためだ。
「白い雪の日」は殆ど誰にも知られることなく、ここでだけ物語られる。
黒い雪を覆い隠す白い雪の降る日。
「白い雪の日」を今は誰も知らない。

blog_5 - 122

午前7時の真夏の夜の夢。

14th/September/2007/22:35
虚ろの仕組みと、再生される過去、そして、本当の名前。(永遠との契約)2/2

寝苦しそうな、魂を冷凍庫にしまう。
まだ、忘れられたままの椿を
    見つけられないでいる虚ろを、無理矢理たたき起こして、
   交代の時間だと告げる。

     バスルームのスイッチを入れて、
  いつもどおりに、血の匂いのするカプセルを飲む。

泣いているのは、誰だ?
   (僕は、雨の芝生で恋をした。細かな雨の降る夜の公園で
         小さなピクニックをした。
        傘の下で恋をした。)

      虚ろ、美しいせかいを見せてあげたかったよ。
ハンカチについた絵を(血を)洗い落として、
  螺旋階段を、おりていこう。

   そこで、みんなが待っている。
    昨日の虚ろ、椿、女王、ジンロウ、語り、ミクニ、
      そして、さよなら、蜉蝣、
     みんな、みんな、君を待っている。

   手紙が届いた。

     虚ろへ

     お久しぶり。覚えていますか?
     輪廻と引き替えに契約をしたことを忘れていますね。

     契約は、すでに履行されています。
     破棄はできません。
     条件のとおり、あなたの輪廻と魂をもらい受けます。
     さよならは、きちんと幸福でいます。

     虚ろ、個人的に、私はあなたのことが好きだけれど
     この役目は放棄することができません。
     あなたは、いま、大きな夢の中にいるのです。
     とても巨大な夢、木星みたいに、
     それより、もっと大きな。

     それだけは、覚えておいて。
     意識があるように思えるかもしれないけど、
     それは、残念だけど、幻。

     虚ろ、いえ、あなたの本当の名前は××××。
     忘れないでください。
     あなたは、もういない。
     巨大な夢の中にいるのだということを。
     夢時間では、永遠に、過去のままだということも。

     さよなら、××××。
     あなたは、虚数。存在しない。
     数字の7。
     意味はわかるでしょ。
     孤独な数字、7。
       (蜉蝣が散って、夏が終わった)

 虚ろがバスルームから出てくる。
   いつもどおりの、日常だけれど、それは巨大な夢の一片。
  過去のライブラリから、再生される、記憶。
      (星になれればよかった、闇じゃなくて。)

///////////

14th/January/2015/18:25

暑い夢の中にいた。
どうしてきみがここにいるの。
どうしてってここがあなたの記憶の中だからじゃない。
私はあなたと出逢っているんだから不思議はないでしょ。
そう、じゃあ、どうして来たの。
今日が最期の日だからよ。
今日の19時20分34秒にあなたは死ぬの。
だから最期の挨拶に来たのよ。
私だけじゃないわ。
ほら。
どうしてきみ、きみも、きみも、、
そう、有り難う、きみたち。
僕は(プツン)

暑い夢の中にいた。
どうしてあなたがここにいるの。
どうしてってここはきみの記憶の中だからじゃない。
僕はきみと出逢っているんだから不思議じゃないでしょ。
それで、来たの。どうして来たの。
今日が最期の日だからだよ。
今日の19時42分11秒にきみは死ぬんだ。
だから最期に挨拶に来たんだよ。
僕だけじゃないよ。ほら。
あ、あなた、あなたも、あなたも、あなた、、
有り難うあなた。
私(プツン)

死ぬ前に見た夢はどれも暑い夢の中だった。
39℃の真夏の中で私の(僕の)時間は終わるんだ、、、、愛し、、てる、

blog_5 - 121

死ねる魔法とラフレシア。

14th/September/2007/22:35
虚ろの仕組みと、再生される過去、そして、本当の名前。(永遠との契約)1/2

俯瞰で見る夢は
斜めの視線で上映される。

陰鬱な空気といなくなった、空。
散るのは、虚ろ。
      見せかけのマネキンが話しかけてくる。

   憂鬱の本質は、なあに?

        (セロトニン不足、さあ、どうでもいいよ。)

      大きな意識の固まりが、幻を攪乱するって、
       ハンマーで叩いたら、ラフレシアに変化した。

 (巨大な花びらが大きく広がり、時間も超えて、僕の夢に
    未来にまで進入してくる。それは、とても、不気味な
     不安と焦燥とライラックの匂いのような
  散乱する意識として、一片の花びらに収束される。)

     ふと、夢を見る、大きな夢。
 さっき、寂しさを放り投げた。海に、届くといいけど。
      (幼いね、君は。)

     死を理解できる?
   せかいのおわり。不透明な太陽。(連続する時間の終わり)

            落とし物は、永遠に失われてしまった。
    不慣れな手つきで注射針を数秒眺めて
       結局は、飲んだ。(不都合は後ろめたさ)

      だから、きっと、急に降り出した雨に、
       濡れて、歩きたくなったんだろう。
  どこまでも、いつまでも変わらない。
   どうして、ここからでられないんだろう。
    僕は、僕の中から、切り裂いてでも
     ここから抜けでて、もっと、自由が欲しい。

   それと、忘却白書。あれは、どこにしまったんだっけ。
    見つからない。見つからない。
     あれがないと、忘れていったものがわからない。

 (世界の中心は、いつも、僕だったはずなのに
     少しずつずれてきている。
    ほんの少しずつ、世界から、離れていっている。
       そうか、せかいのはてに流されるのか。)

 (その繰り返しだね)

/////////

13th/January/2015/19:38

冬と夏を三回終える頃、
僕は死ぬのだと先生は柔らかく言った。
(先生は悲しそうな笑みを浮かべていたけれど僕は悲しいなんて思っていない。当然だ。死の期限が来る前に僕は死ぬんだ。そんな企みを持つ人間が自分は死ぬのだと知らされたからと言って悲しむはずがない。それを聞く前に既に僕はそれを知っていて、この計画は企てられていたのだから。)
僕は他人から見て充分悲しそうに見える表情を作ってみせて、そうですか、と神妙に言った。
そして、深く俯いてみせた。
これで先生には僕が悲しんでいると思わせることが出来たはずだ。
僕は延命治療について丁寧に断り、薬剤も痛み止めだけにしてもらった。
立ち上がって先生に、有り難うございました、と言って診察室を出るとさっきまで我慢していた喜びを押さえきれずに僕は声に出して笑った。
やっと死ねる。死ねる死ねる死ねる、死ねる。死ねる、死ねる、死ねる、死ねる、死ねる、
本当に死ねる。死ねるんだ。
僕はやっと死ねる魔法を手に入れた。
そしてすぐに魔法を唱える。
死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、死ね、
あはははは、あはははは、あはははは。
死んじゃえー。

13th/January/2015/21:16

僕は自分で自分を傷つけているのだと気づいていなかった。
気づいていたとしてもやめはしなかっただろう。
だって、僕はどうしてもそれをこの世界に残して置きたかったんだもん。
いつでも僕は死ぬ準備をしてから夜は眠りたいんだ!
だからきみは黙ってそこから僕が死ぬのを見てればいいんだよ。
(プツン)

blog_5 - 120

Into me.

15th/September/2007/03:11
曇りのち、雨のち、針。

 小さな、とても小さな、規則的な音が部屋を満たしている。
  それは、7つの時計の動く機械音。

   僕の部屋には、7つの時計があって、
 5つは、正しい時間を示し、残りの2つは、
   10分前と10分後を示している。

 形はどれも似たものはない。
    統一性はないけれど、
     どの時計にもアラームがセットしてある。

 アラームは、どの時計も夜中の3時に鳴る。
  起きるためのアラームではなくて、
    眠るためのアラーム。

  アラームが鳴ったら、眠りにつく時間だということ。
 アラームの音色は様々で、電子的な音や、アナログ的な音が
夜の3時になると、一斉に鳴り始める。

 僕は、それを、特に急ぐ訳でもなく、
ゆっくりとひとつずつ、とめていく。(それでも鳴り止まない)

睡眠薬が入っている、クロコダイル模様の青い箱をあける。
   箱の中は、一種のコレクション。
  睡眠効果の強い順に整頓されて、
   隙間なく、いろんな種類の睡眠薬が並ぶ。

 僕は、雨の音が針にかわるのを感じながら、
   一番奥から順番に、シートから薬をはがしていく。

  手のひらが色とりどりの薬で埋まる。
    (少し上を向いて、すべて舌の上に落とす。)

 ゆっくり噛み砕く。

    何種類かの苦さや甘さ、
  すぐに溶けていくもの、固くてなかなか割れないもの。
 最後は、水で飲み込む。それで、おしまい。

   儀式のように、デジャヴのように、
    同じ夜が毎日やってくる。

(では、今日から眠剤を追加しましょう、と頭の中で声がする)

 乾いた中年の女性の声で。
      ぼくの空からは、相変わらず針が降っている。
 針で濡れたからだをバスタオルでふくと
      白かったタオルが真っ赤に染まる。
 日本の国旗のようになったタオルを見ながら、
    涙は、
      あかい、と小さく呟いた。

     虚ろは、何も見つめないまま、
  目を開いて思考を閉じている。

      床が真っ赤に濡れている。
 涙はそれを見て、虚ろがもう帰れなくなっていることを知る。

   遠くに来てしまった。
どこにいるのかさえ、わからない。
 ほんの寄り道のつもりが、戻れなくなってしまっていた。

 揺れる。
  自分が揺れているのか、それとも、地震なのか。
   いまは、訪ねる相手がいない。

     (そんなことは、どうでもいいことだった。)

  時間は前に進み、朝が始まる頃、
 いつものように、バスルームへ向かう。
   新しくなった虚ろが、
    まだ濡れたままの涙を、ガフの部屋から出している。

  針の大きなアナログの時計の針が止まっていた。

     電池を入れ替えて時刻を合わせる。
   数分後に見ると、針は動いていなかった。

  壊れていた。
虚ろは、その時計から電池をはずすと、ゴミ箱へ捨てた。

  予定表に、新しい時計を買う、と書いた。

虚ろのすぐ隣で
 涙が、
    時計は、やっぱり砂時計がいいな、と呟いた。

      遠くに砂の落ちる音を聴いた。
        サラサラと細かな白い砂の落ちる音。

     砂時計がいいなと、虚ろが呟いた。

          4時5分。
            朝のくすりの時間。

             デジャヴのように同じ朝だった。

//////////

12th/January/2015/18:54

暁見ては喉元過ぎて爛れゆく冬、狂おしい性が精を壊す。
夢見ては嘆き、嘆いては夢見、繰り返す様道化のよう。

blog_5 - 119

有機的思考による寛解と再発のメガロマニア。

25th/September/2007/06:14
青い羽根が咲いたら、ここへおいで。(ここが砂浜の永遠の苦しみのあとだから。)2/2

         雨が降っていた。
 桜が散っていた。子猫が鳴いていて、3歳のぼくに出会う。
羽根のように 大きな雪が降っていた。
 白い壁がぼくを囲んでいた。時間が反転して、
昨日になった。ぼくは、眠っている。

    「眠っているわけじゃありません。
      死んでいるのです。」

  「あなた の死体です。」
  ぼくの死体をぼくが見ている。
 そこから、見えるものすべてが憎くてしかたなかった。
   ぼくは、完璧に7だった、。

          7で、闇で、夢でさえない。
(死亡推定時刻は、2時29分。
    死因は、心臓発作。)

 蜘蛛がからだを糸で縛っていた。全く動けない。
  天使が、ぼくを見下ろしている。

    右手に、少し小さなリボルバーを持って。
 (天使のリボルバーは、真っ赤に染められていた。)

   青くも見えた。
  軽く見つめられた瞬間、ぼくのあたまは吹き飛んだ。

         ああ、そうかもしれない。
  そうだったのかもしれない。

     もう少し、あの蝶々を見ていたかったな。

       シベリア、オーロラ、サハラ、マラケシュ。

小学校の記憶、窓の開いた教室。
 算数の時間。 たぶん、秋くらい、9月の終わり頃。
  背の低い担任だった。
   ぼくの前の席の女の子は、居眠りしていた。
   ぼくも眠かった。昼休みのあとの気だるい空気があって、

 先生が、急に、音階を2つ上げたような声を出して言った。
 「知ってますか?
  数字の7は、孤独な数字です。
  もちろん、孤独というのは、比喩で、ひとつしかないという
  意味です。では、なぜ7という数字は孤独なのでしょうか。」

   なぜ、7が孤独な数字なのか。なんだっけ。
 あのとき、先生はなんて言ってたんだっけ。

  なぜ、7は孤独だったんだっけ。思い出せない。

 7。

       それから、ずっとぼくは7だった。
 (この紙に、樹の絵を描いてください。)

    せかいのはてでは、雪は降らない。永遠に9月のまま。

//////////////////

10th/January/2015/18:02

悲しみで作ったピストルできみがぼくを撃つ。
ダン、ダン、ダンと三つ銃声がした。
ぼくは頭と心臓と肺を撃たれて死んだ。
跳ね返り反り返る体、宙を見ながら倒れる。
夏の空の大三角形が見えた。
きみはその銃を自身のこめかみに当てて
「これでいつでも一緒にいられるね。」と言って引き金を弾いた。
後ろに倒れる瞬間きみにもあの夏の空が見えただろうか。
夏の空、アルタイル、デネブ、ベガ。

blog_5 - 118

悲しみの中の死体とテーゼ。

25th/September/2007/06:14
青い羽根が咲いたら、ここへおいで。(ここが砂浜の永遠の苦しみのあとだから。)1/2

12秒。
ピアノから始まった。

 そこは、白くて、淡い遠い音階の中。
  遠くまで 囁き声が 響いている。
(誰かと自分をわける境界を探しているんです、と虚ろは言った。)

  誰か 誰か 誰か 誰か 誰か 誰か 誰か 誰か
   (響いている、ゆっくりと。(BPMは82で。))

       また、ピアノが繰り返される。

 堅そうな弦を ハンマーが 叩いていく。
  ピアノを弾いているのは、昨日のぼく。
   (それを聴いているのは、クリニックの先生。)
先生が言う。

「だから、そこはもっと強く、速く、速く、速く、、、
     、、、、、到底、半年では、無理です。」

   きっと、イカレた神様が、悪戯したんです。
 はい、ぼくが、殺しました。
  でも、違うんです。
  (ああ、虚ろがいないと、何もわからないよ。)

 誰を殺したのですか?

    誰か、誰か、誰か、誰か、誰か、誰か、誰か、

 誰でしょうか? ぼくには、わかりません。

    でも、あなたが、殺したと言ったのですよ。
 それなのに、わからないということは、
   知らない人を殺したのですか?

 (誰でもよかったんです。)違う、そんなこと思ってない。

   ぼくは、殺していません。
 僕の記憶違いです。きっと夢を見ただけです。

 指先で耳をさわる。
 イライラしているときの先生のいつもの癖。

   「いいえ、あなたが殺しました。」

 ぼくは、誰も、殺していません。
 そんな記憶ありません。それに、死体もないじゃないですか?

   冷たくて、暑くて、意識が、
      どこかへいってしまいそうになる。

 先生、どうやら、いまは、真夏のようですね。
  砂漠のように、暑いです。

     それに、手がしびれるくらい寒いです。
 真冬のようですね。風も吹いていないのに、
    凍えてしまいそうです。シベリアみたいだ。

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9th/January/2015/18:31

Teach me!
(何を。)

私の花びらは既に枯れてしまった。
落ちた花びらを私はたき火の中に放る。
私は私が死んだ証が欲しかっただけなんだ。

花は散り、きみは去った。(おいで、マロン。)

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真実と真実と真実とさよなら。

28th/September/2007/07:44
罪が描く曲線は、極限まで美しい。(上質なスリランカ産のサファイアのように) 2/2

見えないように隠したつもりでいるきみは
真実のなにを知りたい?

言うべき時間はすぎて、雨はもうあがってしまったし、
雷雲はすでにだれかの頭上でなっている。

なにを、壊してみたいのか、
自分の本当の自分を本当に理解するためには
傷つけていかなくてはならない。

ただしさだけが痛みの中にあって、
夢の一部には 、一周された黄昏が待っている。

さて、嘘つきのはなしもききあきた。
もうそろそろ、本当の嘘をききたいものだ。

ああ、それならちょうどいい。
適任者がいる。彼の夢をのぞいてみよう。
人間でありながら、蜘蛛になって、蝶になって、
すべての嘘をみぬく。水晶の目を持つ、ミクニがいいだろう。
ミクニのために、 階段を用意しよう。
平面ではなく、正しく二次元的な空から降る嘘を。

ここでは,すべて希薄なのだ。
なにを言っても誰も聞いてはいないし、
誰も何も待ってはいない。

希薄であるということが重要で、
意味のある物事はせかいのはてにふさわしくはない。

ここは希薄で澄んだ究極の無でなければならない。
だから、嘘つきは本当の嘘をつき、
罪人は罪を背負ってはいない。

玉座にすわれるのは、いまのところ、ミクニだけだ。
それまでは、希薄で不在なせかいのはてだ。
彼の到着を待とう。それは忘れた頃にやってくる。
そうするしか我々にできることはない。
ミクニの水晶にうつる、永遠の影を、
私たちは(せかいのはては)必要としているのだから。

8th/January/2015/13:18

私、車運転できるんだけどなー。車がないなんて。
車がないなら走ればいいじゃない、って言ったものの。
全力で走ったら一分も持たないなんて脆弱すぎるわ。
今時の女子高生なんてみんなこんなものなのかしら。あきれちゃう。
まあ、それでも代わりの肉体があっただけ良かったと思いなよ。
わあっ、急に入ってこないでよ。
ここは女子高生の体なんですからね。
よからぬこと考えないでください。
誰も考えてねーよ。
お前まで来るなよ。
はいはい、じゃあまかした。取り敢えず研究所まで頑張って。
女子高生俺たち号、全員を乗せた航海の無事を祈って。
バッカみたい。

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