心罪/夢現 32

皆さん、病のために人生の初期の姿しか知ることのできなかった者、そして墓穴がいまその胸に受入れた者が、疑いもなく生きているということを皆さんがあやしんでいるとは思われません。

by Le Comte de Lautréamont(Les Chants de Maldoror/Chant 5)

すべては願いのままに、ほどけていく
そして、それは殺そうとする
限界を越えて
生きようとする、それこそが
嘘、真実は

嘘の中にあって
はじめて形になる

感覚は告げた、
一定の速度で壊れていく過程で
何か不純物の混ざった容れ物でしかない僕は
つまらない世界をけして
受け入れることは出来ない、だから
もう、いいんだ、 これで

死ねば一緒だよ。

blog_2 - 059

心罪/夢現 31

/「僕の死という現実を受け入れたまえ。」

僕の死という現実を受け入れたまえ。
僕の死という現実はあるか?
(ある)
君よ、僕の死という現実を受け入れたまえ。

(僕は僕以外、誰にも必要とされていない。)

僕はずっと探してきた。
僕を必要とする誰かをずっと探して、
そんなくだらない理由で生きてきたんだ。

僕の死という現実を受け入れたまえ。
akiramete ukeirerutoii
sonohou ga raku ni naru.
aishiteiruyo kimi.

僕の死という現実を受け入れたまえ。

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心罪/夢現 30

嵐よ、竜巻の妹よ。ぼくはその美を認めないが、蒼い天よ。偽善者の海よ、ぼくの心の似姿よ 。謎を秘めた大地よ。星々の住人よ。全宇宙よ。全宇宙を壮麗に創りし神よ、ぼくが証言を求め ているのは君なのだ。善良なる人間を誰かひとり、このぼくに見せてくれ!  いや、それよりも、君の加護でおれの生まれながらの力を10倍にするのだ。なぜなら、この怪物の光景に、ぼくは驚愕のあまり死にそうだ。これを見れば誰でも死ぬだろうさ。

by Le Comte de Lautréamont(Les Chants de Maldoror/Chant 1)

過去に向かう僕と未来へ進むきみ。
対称的な二人はもう二度と出逢わない。

輪廻逝き。

blog_2 - 057

心罪/夢現 29

「お母さん、あいつが首を絞めるよ」

by Le Comte de Lautréamont(Les Chants de Maldoror/Chant 1)

今朝、三番目の夢をみた。
きみがわらう。
きみがわらって
ぼくをしかって
きみにだきしめられて
ぼくは、ぼくは、ぼくは、、、

そこで視界は鏡のように無数のひびを描いてバリンと割れた。
(夢のおわり。)

三番目のきみ。
ぼくはいまもきみをあいしているよ。

ぼくのいないせかいでいきるきみのみるゆめをのぞきながら
きみのいないせかいのぼくがぼくのいないきみのそらへねがう。
きみはしあわせになれ。

しぬまでずっとねがっているよ。
もういまはここにいない三番目のきみ。
ぼくをもうしらないみらいのきみ。

 

blog_2 - 056

心罪/夢現 28

MACBETH:
Stars, hide your fires;
Let not light see my black and deep desires.
(星よ、明かりを消せ。俺の暗黒の野望にひかりを当てるな。)

by William Shakespeare(Macbeth)

穢れた世界と思う。
だけど、四季の部屋だけは落ち着く。
四季の帰りをいつのまにか待っている。
四季の部屋は甘い香りがする。
四季の吸う煙草のせいだ。
黒い煙草。
甘いバニラの香り。
バニラは死の香りだと四季は知っているのか。
四季はまだ死なせない。
(いつ?)
氷が、それ自身が春になれば溶けて
川へ落ちて海に流れていくことを知らぬように
自分の死のときを誰も前もって知ることはできない。
それが来たときには死んでいるから。

だけど四季、安心して、あなたは寂しくないわ。
私が見ていてあげる。
ずっと。

私の命は永遠だから。
ずっと死ぬまであなただけを見ててあげる。
(約束。)

 

blog_2 - 055

心罪/夢現 27

一番愛する人は誰です、謎の方よ、どうです?

父上、母上、姉さんそれとも弟さん?
 父も母も姉も弟もいないのです。
友達は?
 今おっしゃった言葉の意味は、今日が日まで、わからず仕舞いでいるのです。
お国は?
 どんな緯度にあるかも知りません。
美人は?
 女神か不死身の女であれば、進んで愛も献げましょうが。
金は?
 憎んでいます、あなたが神をお憎みのように。
ああ! では何を愛するのだ、世に稀なよそ人よ?
 ぼくが愛するのは雲です。
 あの流れてゆく雲……はるか彼方……はるか彼方のあのすばらしい雲なのです!
by Charles Pierre Baudelaire(Le Spleen de Paris)
雨がやむと生暖かい風が強く頬を叩いた。
雨は止んでもまだ気圧が低くて
頭も少し痛い。
時計を見るとまだ朝の4時で
昨夜に一件の連絡があったようだった。
不在通知が入っていた。
私の身体はもう自分のものでは無いような気がした。
それはどうしてかはわからないけれど
動けと言っても右手が直ぐに反応しないようなことだった。
私は身体より頭の方が思う速度が速いので
じれったくて仕方が無い。
そんな朝だった。
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心罪/夢現 26

私はひとり そして一人でありたいのです
私をひとり やさしいあの人は置き去りにした
私はひとり 伴侶もなく 主もなく
私はひとり 身も心も嘆きと怒りに揺さぶられ
私はひとり 誰よりもなすすべを知らず
私はひとり 心を通わせるひともなく

私はひとり 戸口でも窓辺でも
私はひとり 人に隠れて隅にいる
私はひとり わが身を嘆く涙に溺れ
私はひとり 嘆くときも心静かなときも
私はひとり 私にはそれが一番ふさわしい
私はひとり 心通わせる人もなく残されて

私はひとり どこにいても どんなときも
私はひとり いくのであれ とどまるのであれ
私はひとり 地上の何よりも
私はひとり 誰からもかえりみられず
私はひとり 打ちひしがれて
私はひとり しばし涙になき濡れて
私はひとり 心通わせる人もなく残されて

マイプリンス 今わたしの苦しみははじまりました
私はひとり あらゆる悲しみに身をさらし
私はひとり 桑の実より青ざめて
私はひとり 心通わせる人もなく残されて

by Christine de Pisan (Ballad)

この世界では常に一人が肯定される。
僕がここで待っている誰か
(遠い空気の向こう)

一人が二人に出逢うのはいつ?
永遠にたゆたう偽りの逢瀬に願うのは輪廻か。

遠い記憶の中で笑うきみと
もう一度未来に出逢うための別れ。

決別と偽善。

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心罪/夢現 25

WITCHES.:Double, double, toil and trouble;

Fire burn and cauldron bubble.
魔女:倍増しになれ、苦労と災難。炎よ燃えろ、釜よたぎれ。
by William Shakespeare(Macbeth)
苦労を対価に生きてきたけれど
得られるものはなし
燃え尽きるのは辛いから
静かに命を終っておきたい。
私はこの世界にもう何の未練もない。
一瞬で焼け落ちるならそれでもいい。
悲しいと思うのはいつも他人だからそれだけが悔しい。
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sayonara sekai

引きちぎられた蝶々、
「もういらない。」と捨てられた蝶々。
蝶々も蜉蝣も寿命は人の100分の1にも満たないだろう。
それなのに無慈悲に僕は羽根を引き千切って殺した。
特に理由も無く。
それでも、復讐されるわけもなく
何もなかったことのように時間は進む。
蝶々に恨まれることもない。
僕が本当に殺したかったのは自分なのに。
今までの僕は誰も疑うことはしなかった、というよりは
信じていたかった、が正解か。
今では自分さえも信じられない。
どちらにしても
僕の役目は終わった。
刹が望んだ通り僕を返してあげる。
せめて
苦しまないように
麻酔してから
さようなら、
(akai cyou ha mou tobanai)
せかい。
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心罪/夢現 24

ぼくは鋭い刃のナイフを握って、二枚の唇のあわさっている肉を切り裂いた。

by Le Comte de Lautréamont(Les Chants de Maldoror/Chant 1)

さあ、おのみなさい。
午後の死(ヘミングウェイ・カクテル)。

(フェノバルビタール、バルビツール、フェノチアジン、トリアゾラム、ニメタゼパム、フルニトラゼパム、アモバルビタール、エチゾラム、ブロムワレリル)

目覚めたとき
あなたは生まれ変わる。

さぁ、召し上がれ。

ぼくは従うしかなかった。

 

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